2009年12月03日
象の鼻が長いわけ

辛かったり苦しい時に傍にいられないことが苦しい。
傍にいるようでいないと気付くのが苦しい。
寂聴さんが言ってた。
どんなに愛し合っていても
一緒に眠って居ても見る夢は違う。
話は変わって、サマンサさんはブタが好きです。
でも象さんも好きです、特に緑の象が。
むかしむかし、あるところに、ゾウの親子がいました。
もちろん、鼻の短いゾウの親子です。
あるとき、子ゾウがお母さんゾウに聞きました。
「ワニさんの大好きなたべものは、なあに?」
「ぼうや、そんなおそろしいことを聞くものではありませんよ」
「そうだよ。そんなことを聞いてはいけないよ」
となりにいた、お父さんゾウも言いました。
でも、子ゾウは知りたがりやでしたから、ワニのいる川に行きました。
「ねえ、ワニさん。あなたの好きな食べ物はなあに?」
するとワニは、
「へっへへへ。オレの好きな食べ物は子ゾウさ。父さんや母さんに聞かなかったのかい?」
と、言って、子ゾウの短い鼻に「ガブッ!!」とかみつきました。
ビックリした子ゾウは、体を後ろに引っぱって、ワニの口から鼻を引き抜こうとしました。
しかしワニは、鼻にかみついたまま放してくれません。
「ウーン、ウーン、ウーン」
子ゾウが体を後ろへ引っぱりますが、
「ギュー、ギュー、ギュー」
ワニも負けじと鼻を引っぱります。
子ゾウとワニの両方が力いっぱい引っぱったので、そのうち子ゾウの鼻がだんだんとのびていきました。
「もう、はなしてよ! 痛いじゃないか!」
とうとう子ゾウがおこって、のびた鼻でワニを「ブン!!」と引っぱたきました。
ビューーーン。
ワニはそのまま、遠くまで飛んでいってしまいました。
こんなわけで、子ゾウの鼻は長くなってしまったのです。
それから生まれたゾウは、みんな鼻が長くなったというお話です。
キップリングの童話より
Posted by サマンサ at 20:46
│日常